おっきい・深い・ものすご〜い

土日は雨模様でなんか疲れてたのでほとんどどこにも出かけず、今日の午後から横浜のそごう美術館の『山口晃展 付り澱エンナーレ 〜老若男女ご覧あれ〜』に行ったくらいか。いつもの洛中洛外図屏風的スタイルで現代と過去風現代が混在した風物を描いた絵から、僕の考えた○○のすごいバージョン等堪能しました。展示の中程にある、いわゆる現代芸術的な”付り澱エンナーレ”パートにあった”ひきこもり”や”ニート”、”ADHD”等のサウンドロゴの展示がなんかおかしかった。自分のペースで見れる程度にあまり混んでなかったのがまた良かったですね。
今回の展覧会には図録は無いけど、最近発売された画集を買ってきました。

山口晃 大画面作品集

山口晃 大画面作品集

帯に「大きい・深い・すごい」と、ありました。

小坂俊史の『モノローグジェネレーション』。最初に出た『中央モノローグ線』と合わせてモノローグ三部作が完結した感じになるのかな?
『中央モノローグ線』が中央線沿線各地に住む女性たちのモノローグを描いた四コマ、『遠野モノがたり』が前作に出てきた中野在住のなのかさんが何故か遠野に引っ越したなのかさんや地元の女性たちのモノローグを描いていたのに対して、『モノローグジェネレーション』はタイトル通り中学生から老人まで様々な年代の女性たちのひとりごとが描かれています。前の2作に比べて何となく笑いが少ない印象を受けるのはどうしてなんだろう?”いじめ”をテーマにした回は確かにあるけども、それだけではないので。
*1
その中でも定年間際の女性教師のエピソードは、これまでの作者の作品には出てこなかったタイプの人物にもかかわらず、なんか魅力的でした。
ノローグものは、元々同人誌で発表されていたもの(共著の『ふたりごと自由帳』に一部収録)の延長線上にある作品だけど、今回のが最も同人作品に近い感じがします。
ふたりごと自由帳 (まんがタイムコミックス)

ふたりごと自由帳 (まんがタイムコミックス)

中央モノローグ線 (バンブー・コミックス)

中央モノローグ線 (バンブー・コミックス)

遠野モノがたり (バンブーコミックス)

遠野モノがたり (バンブーコミックス)

『遠野モノがたり』も読んではいたのだけど日記かいてなかった時期なので、感想を。主な登場人物はなのかさん(30)と仙台から地元へUターンしてきたあやかさん(28)、高校卒業後就職せずにフリーターやってるみどりさん(18)と、なのかのアパートに住んでる座敷童子。標準との”違い”を描くだけでも十分作品として魅力的なのだけど、たまに出てくる座敷童子がなんか良いです。

*1:例えば、『中央モノローグ線』に出てくる阿佐ヶ谷OLの麻美と『モノローグジェネレーション』のみのりの違いを考えると